株式市場

東洋紡(3101)株価が大幅反発!東海東京が目標株価を2,450円へ引き上げた「3つの根拠」と投資判断

2026年2月26日の東京株式市場で、東洋紡(3101)の株価が力強い反発を見せ、投資家の注目を集めました。

この急騰の直接的な引き金となったのは、東海東京証券によるリサーチ開始と、目標株価を従来の1,330円から2,450円へと一気に84%以上も引き上げた強気のレポートです。

かつての「低収益な繊維メーカー」から、AIサーバー向け材料を柱とする「高機能マテリアル企業」へと変貌を遂げた東洋紡。本記事では、今回の目標株価引き上げの背景にある収益構造の変化と、今後の投資戦略について専門的視点から徹底解説します。

1. 2026年2月26日の株価動向:後場の急伸が示す期待感

2026年2月26日、東洋紡の株価は前日比で一時7%超の上昇を記録しました。

  • 始値: 1,657円
  • 高値: 1,740円
  • 出来高: 155万株超(直近平均を大きく上回る)

後場に入り、東海東京証券のレポート内容が伝わると買いが加速。目標株価2,450円という数字は、現在の株価水準から見ても依然として40%以上のアップサイドを示唆しており、割安放置されていた同社への見直し買いが本格化した形です。

2. 東海東京証券が「2,450円」を提示した3つの核心

なぜ、一気に1,000円以上の目標株価引き上げが行われたのでしょうか。そこには、市場がまだ十分に織り込めていない「3つの変化」があります。

① AIサーバー需要の「ボトルネック」を握る技術力

AIサーバーの爆発的な普及に伴い、搭載されるMLCC(積層セラミックコンデンサ)の数は従来のサーバーの数倍から十数倍に増加しています。東洋紡が提供する「超平滑・高性能離型フィルム」は、このMLCC製造に不可欠な素材です。

同社はこの分野で圧倒的な技術優位性を持ち、高い価格支配力を発揮。単なる素材メーカーではなく、先端電子デバイス材料メーカーとしての利益率を手に入れつつあります。

② 2026年3月期 第3四半期決算の「驚異的な伸び」

2月9日に発表された第3四半期決算では、連結経常利益が158億円(前年同期比2.9倍)と激増しました。売上高は微減ながら利益が急拡大している点は、不採算事業の整理と高付加価値化が成功している証拠です。

③ PBR 1.0倍回復への強いコミットメント

現在の東洋紡のPBRは0.6倍〜0.7倍近辺と、依然として解散価値(PBR 1倍)を大きく下回っています。BPS(1株当たり純資産)が2,307円であることを考えれば、目標株価2,450円は「ようやく本来の価値が認められる水準」と言えます。

3. セグメント別分析:明暗分かれる「フィルム」と「ライフサイエンス」

投資家として注視すべきは、事業ごとの現状です。

事業セグメント現状と見通し
フィルム事業絶好調。AIサーバー向けMLCC材料が利益の7割を牽引。ポジティブな営業レバレッジが効く状態。
ライフサイエンス一時的な苦戦。中国市場の停滞や新工場の立ち上げコストで赤字だが、価格改定と専門人材の拡充でV字回復を狙う。
環境・機能材構造改革中。不採算ラインの整理が進み、水処理膜や自動車向け軽量化素材など環境テーマでの成長が期待。

特に、赤字が続くライフサイエンス事業が2027年3月期に黒字化の目処が立てば、さらなる株価の押し上げ要因(カタリスト)となります。

4. 競合比較:東レ(3402)や帝人(3401)との違い

素材セクターの中で、東洋紡の立ち位置を確認しましょう。

  • 東レ(3402): PBR1.1倍超。炭素繊維などで先行し、既に正当な評価を受けている。
  • 東洋紡(3101): PBR0.7倍。AI関連という強力なテーマがありながら、依然としてディスカウント状態

東洋紡は中小型株に近い身軽さがあり、AIサーバー需要という特定のニッチ領域でトップシェアを持つため、業績改善時の株価インパクトが他社より大きくなりやすい特徴があります。

5. 投資家が注意すべきリスク要因

バラ色のシナリオだけでなく、以下のリスクも念頭に置く必要があります。

  1. 為替変動: 海外売上比率の上昇に伴い、過度な円高は利益圧迫要因。
  2. 原燃料価格: 物流費やエネルギーコストの再高騰。
  3. 中国経済: ライフサイエンスや汎用フィルム事業における回復遅延。

まとめ:東洋紡は「新たな成長ステージ」へ

2026年2月26日の株価反発は、東洋紡が「繊維の会社」から「先端材料のキープレイヤー」へと市場の認識がアップデートされた瞬間でした。

東海東京証券が示した2,450円という目標は、AI時代の要請に応える技術力と、着実な構造改革に裏打ちされた数字です。短期的な調整はあっても、ファンダメンタルズの劇的な改善を考えれば、中長期的な上昇トレンドは始まったばかりと言えるでしょう。

今後の注目ポイント

  • 2026年3月期の通期決算での上振れ着地。
  • 次期中計での「株主還元策」の強化(増配・自社株買い)。
  • ライフサイエンス事業の再起。

これらのマイルストーンをクリアするたびに、2,450円への道筋はより確固たるものになるはずです。

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断で行ってください。

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